解決事例
自転車でT字路交差点を走行中、一旦停止を怠った車に衝突された事例
1.事故状況
Aさんが自転車でT字路の交差点を直進していたところ、左側から左折しようとした車が一旦停止を怠り、Aさんの自転車の後部に衝突しました。
この事故で、Aさんは全身打撲、頸椎捻挫、腰椎挫傷、両肩挫傷、左手関節挫傷、左手指挫傷などの怪我を負いました。
Aさんは4か月の通院治療の末に症状固定しました。
2.相談のきっかけ
Aさんは、ホームページで当事務所のことを知って、事故の1週間後に相談に来られました。弁護士と面談の後、Aさんは自分の任意保険の弁護士特約を使って、以後の相手側保険会社との交渉を弁護士に委任されました。
3.弁護士の活動
弁護士は、Aさんの委任を受け、直ちに相手側保険会社に受任の通知を送り、治療のカルテ、通院交通費明細、事故状況のわかる資料などを請求しました。
事故の1か月後、Aさんは警察で作成した実況見分調書の確認を求められましたが、事故直後の現場検証で話したAさんの主張が一部取り上げられておらず、言っていないことや事実と異なることも記載されていました。Aさんは、このままでは自分にも一定の過失があることを認めることになるので、調書は受け入れられないと思い、弁護士に相談されました。
弁護士はAさんに対し、たとえ警察官が相手でも、自分が事故時に見たり思ったりしたことを強く主張するように助言しました。Aさんは弁護士の助言に従い、しっかり自分の意見を主張し、Aさんの主張通りに調書を訂正してもらうことができました。
Aさんは、4か月弱の通院治療で症状固定となり、弁護士は相手側保険会社と損害賠償金についての交渉を開始しました。
交渉においては、過失割合が大きな争点となりました。相手側保険会社は90:10を主張しましたが、弁護士は略式起訴されている加害者の過失は大きいと主張し、95:5を認めさせました。
最終的には、相手側保険会社の当初提示額から約30%アップの金額で和解が成立しました。
4.弁護士関与の成果
損害賠償金額の内訳は
治療費、交通費等 | 31万円 |
休業損害 | 20万円 |
通院慰謝料 | 63万円 |
小計 | 114万円 |
過失相殺額(5%) | 6万円 |
合計 | 108万円 |
5.弁護士の所感
Aさんは、警察で事故の調書を見せられた時、その内容が事件直後の現場検証の時に自分が話したことと違うことが多いことに驚き、困惑されました。Aさんは弁護士に電話で対応を相談されたので、自分が見た事実や、思ったことをはっきり主張するようにアドバイスをしました。その結果、Aさんは自分が納得できる調書にしてもらうことができました。
きちんと自分の言い分を記録にしておくことは、後の交渉にとっては非常に大事なことです。特に過失割合が争点になる場合、事故がどのような状況で起こったのかを判断する決定的な資料となります。
交通事故に遭遇し、大きなショックを受けているときに、警察官相手に冷静に対応することは容易ではありませんが、自分の主張ははっきりと述べて、曖昧なことを言わないことが大事です。
後日、供述調書に署名を求められた場合も、内容が受け入れられなければ訂正を申し入れることが重要です。
損害賠償についての和解交渉も、証拠に基づいて行いますので、実況見分調書の内容が大事になります。
Aさんは、弁護士の助言により、自分の主張をきちんと実況見分調書に盛り込むことができ、損害賠償についての交渉も円滑に進めることができて非常に満足されていました。
高の原法律事務所
所長 坪田 園子
代表弁護士である坪田園子は、「顔の見える関係」を何より大切にしております。依頼者とは、必ず直接お会いして、お話をじっくりとお伺いしたうえで事件をお受けしております。奈良の高の原という奈良の郊外で、地域密着の依頼者対応をモットーとしております。最初は不安な顔で相談に来られた方も、無事に解決した後は、笑顔になって帰られます。一人でも多くの方の笑顔が見られるように精進致します。ぜひお気軽にご相談をくださいね。