交差点内で信号無視の車に衝突され車は横倒しに。運転者・同乗者共に負傷し事前認定で14級の後遺障害が認定され、弁護士が損害賠償金額について交渉し増額させた事例 ｜奈良の交通事故弁護士相談 高の原法律事務所

１．事故状況

Aさんは信号が青になったので発進したところ、信号無視の車が右側から交差点に進入し側面に衝突しました。

この事故で、Aさんは頭部打撲、頚椎捻挫、右股関節打撲の傷害を受け、救急搬送されました。また、同乗していたBさんも背部打撲傷、腰椎捻挫、左膝打撲傷の傷害を負いました。

AさんとBさんは通院して治療を続け、事故から11か月後に症状固定となりました。

加害者側保険会社は、自賠責調査事務所に後遺障害事前認定手続きを行い、AさんBさん共に14級の後遺障害認定を受けました。

２．相談のきっかけ

後遺症認定の結果を受けて、加害者側保険会社はAさんとBさんに示談金の提示をしました。

この示談金の金額が妥当かどうかの判断がつかないので、Aさんはインターネットで調べ、当事務所のHPで交通事故の示談交渉の実績を知って、当事務所を訪問して弁護士に相談されました。弁護士と相談の後、AさんとBさんは加害者側保険会社との今後の交渉を弁護士に委任されました。

３．弁護士の活動

弁護士は事故の記録や診療記録を取り寄せ、妥当と思われる損害賠償金額を算出し加害者側保険会社と示談交渉に入りました。

４．弁護士関与の成果

Aさんの交渉結果

Aさんは治療のために事務職を退職せざるを得なかったので、弁護士はAさんを家事従事者として休業損害を算定するように主張しました。逸失利益については家事従事者として労働能力喪失5%、5年を主張しましたが、交渉の結果4年となりました。

損害賠償金の内訳

Aさんの治療費を除いた手取りの損害賠償金は、当初の２２５万円から３６３万円に増額され、６１％アップしました。

Bさんの交渉結果

Bさんは大学生でこれから就職活動をするところで事故に会ったので、弁護士は大学卒の全年齢平均賃金を基礎として逸失利益を算出するように求め、これを認めさせました。

損害賠償金の内訳

Bさんの治療費を除いた手取りの損害賠償金は、当初の１７５万円から３０３万円に増額され、７３％アップしました。

５．弁護士の所感

事故による後遺障害が認定された場合、逸失利益は事故の前年度の所得金額を基に算出します。主婦がパート勤めをしている場合、年間所得金額はそれほど多くはありません。そのような場合は、弁護士は逸失利益を年間所得金額が多い家事従事者として計算するように加害者保険会社に要求します。

又、就職前や離職中で事故前年度の年間所得が少ない場合は、賃金センサスという同年齢の人の平均年間所得を用いて、本来働いていたら得られたはずの所得として逸失利益を算出します。

治療が終わって示談交渉が始まり、加害者側保険会社から示される損害賠償金の提示額については、被害者はその根拠を保険会社に確認するのがよいでしょう。

しかし保険会社からの説明を受けても、その金額が妥当かどうかの判断がつかないかもしれません。

　　もし疑問点や納得できない点があれば弁護士に相談されるのがよいでしょう。弁護士は委任されれば、被害者の立場に立って加害者側保険会社と交渉し、被害者が納得できる損害賠償金額を得られるように最善を尽くします。