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コラム

交通事故の予防に役立つ安全運転のコツとテクニック

2024.06.11

道路を運転している限りは常に交通事故のリスクを背負っていることを忘れてはいけません。
交通事故は加害者も被害者も不幸になります。
予防するためには、安全運転が重要なのはいうまでもありませんが、少しのポイントをおさえているかどうかで事故の可能性をグッと下げられます。
そこで今回は、高の原法律事務所の坪田弁護士に、交通事故防止に役立つ安全運転について解説してもらいました。
弁護士だからこそどういった状況で事故が起き、トラブルになっているか熟知しています。
 

交通事故予防の基本

ーー まずは事故防止のため、安全運転の基本ですよね。
 
交通事故防止の基本の大前提に、よくある事故のパターンを知っておきましょう。
交通事故は下記のような場合の発生率が高いです。
 

  • ・追突事故
  • ・バック時
  • ・出会いがしら
  • ・右左折時

 
こういった事故パターンが多いことを念頭におき、事故防止の基本は習慣にしておきましょう。
 

適切な車間距離の保持

追突事故については、車間距離がほとんどの原因とされています。
車間距離がとれているかの判断基準は、前の車と2秒の車間があるかです。
ポイントは距離ではなく時間で計ることです。
前の車が目印を通過してから、2秒以上あけて自分が目印を通過するくせをつけておきましょう。
 

安全速度と徐行・一時停止

法定速度や、標識に示される指定速度を遵守することはもちろんですが、次のような状況では安全を確保できるまで速度を落とす「安全速度」のくせをつけましょう。
 

  • ・夕暮れ時・夜間
  • ・人通りの多い道路
  • ・路上駐車している道路
  • ・見通しの悪い道路
  • ・道幅の狭い道路
  • ・悪天候時
  • ・児童、生徒が登校している時間帯

 
また右左折時はカーブ手前で十分にスピードを落とし、ミラーだけでなく目視で後方確認するくせをつけましょう。
 

安全運転のコツとテクニック

ーー 基本に加えてコツやテクニックはありますか?
 
安全に走行していくためには、運転時の集中力を保つようにし、悪天候時や渋滞といった事故リスクを回避する行動が何よりも大切です。
また最近では、安全装置技術が発展しているので、そもそも安全機能の豊富な車に乗ることもポイントでしょう。
 

集中力を保つ

「内在的前方不注意」と呼ばれる、いわゆる漫然運転。
運転中の集中力が切れて、運転している方向を見ているようで、実は見えていない状態です。
危険を察知するスピードが遅れてしまうため事故に巻き込まれやすくなったり、事故を引き起こしてしまったりします。
漫然運転は、わき見運転や居眠り運転同様に道路交通法第70条(安全運転の義務)違反に該当するため、普通車は反則金9000円です。
集中力を保って漫然運転をしないようにするためには下記のような対策があります。
 

  • ・一般道では3時間、高速では2時間おきに30分以上の休憩を確保する
  • ・運転中の飲食を控える
  • ・音楽やラジオを活用する

 
音楽やラジオについては運転に集中するために、音量は適切なレベルに調整しましょう。
 

悪天候時への対策

激しい雨が降っている悪天候時は、視界が悪くなるため、気をつけるべきことが増えます。
雨滴はワイパーで処理できますが、フロントウィンドウはワイパーでは除去できません。
「デフロスター」をしっかりと活用し、フロントウィンドウに結露した水分を乾燥させるようにしましょう。
ガラスが汚れた状態は曇りやすいため、きれいな状態に保つよう日々の手入れをしておくことが大切です。
また雨天時は道路が滑りやすく、水しぶきを浴びやすいです。
水しぶきで視界を遮られると、焦って運転を誤ることがあります。
車間距離をいつもよりしっかり確保することで水しぶきを避けましょう。
対向車からの水しぶきを受けることもあるため、心構えをしておき焦らないことが大切です。
 

渋滞を避ける

渋滞時は交通量が少ないときよりも事故の発生率が30倍以上ともいわれています。
交通量と事故リスクは比例しているため、渋滞を避けることが大切です。
スマホやカーナビを使い、交通量の少ないルートを調べて設定しておくことは、大きなリスク回避になります。
渋滞しやすい時間が決まっているなら、出発時間をずらすなどの対策をしましょう。
 

安全装置機能の豊富な車を選ぶ

車を買い替えるタイミングでは、安全装置機能が豊富な車種を選びましょう。
金額がかかるかもしれませんが、事故を起こしたときの損害の方がはるかに大きいです。
たとえば下記のような安全装置機能があります。
 

  • ・ABS:Anti-lock Brake System(アンチブロック・ブレーキシステム)
  • ・ACC:Adaptive cruise control(全車速域定速走行・車間距離制御装置)
  • ・CMBS:Collision Mitigation Brake System(衝突被害軽減ブレーキ)
  • ・誤発進抑制機能
  • ・ESC:Electronic Stability Control(横滑り防止装置)

 
ヒューマンエラーを完全にゼロにすることはできません。
車選びの段階から安全面をしっかり考慮し、安全運転について車本体からもサポートを受けられるようにしましょう。

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