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コラム

交通事故後の新しい始まり:前向きなアプローチでのリハビリと復活

2024.06.25

交通事故は予期せぬ瞬間に起こり、身体的・精神的な大きな影響を及ぼします。
骨折や筋肉損傷、内臓の損傷など、さまざまなケガが発生します。
しかし身体的な痛みだけでなく、精神的なストレスやトラウマも大きな問題です。
そこで今回は、高の原法律事務所の坪田弁護士に、交通事故後のリハビリについて前向きになるポイントなどを解説してもらいました。
交通事故後は、適切なリハビリと精神的なサポートが必要不可欠です。
 

リハビリへの前向きなアプローチの重要性

ーー交通事故後は心身ともに傷つき前向きになれない人も多いのではないでしょうか?
 
そうですね。
「加害者がよそ見をしていなければ・・・」「あの道を通っていなければ・・・」とケガが治らず、仕事にも復帰できず塞ぎこんでしまう方も多いです。
しかしリハビリは単なる身体的な回復だけでなく、心のケアも含まれ、前向きに取り組めれば、回復の過程がよりスムーズになると期待できます。
まずは被害者の方自身が前向きになる努力をしてみることです。
 

まずは現実を受け入れることから

加害者を責めたい思いがあるのは当然のことです。
しかし加害者を責め、恨み続けても心身が回復して、事故前の生活にすぐに戻れるというわけではありません。
前向きになるための第一歩は、まずは今の状況を受け入れるところからです。
必要以上に恨むのは、それはそれでエネルギーを使いますし、メンタル面にも悪影響でしょう。
それよりは、相手を許そうと努力してみて、現実と向かい合ってみる覚悟を決める方がはるかに建設的です。
 

少しずつポジティブな面を考える

現状を受け入れられてきたら、少しずつポジティブな面を考えていくようにしましょう。
「事故でケガをしてしまったけど、命が脅かされているわけではない」「生きている限り、できることはたくさんある」など見方を少し変えるだけで、気持ちが楽になるかもしれません。
またケガしたあなたをサポートしてくれるご家族や、ご親族に対して感謝の気持ちをもてると、だんだんとポジティブな思考になり、状況も好転しやすいです。
 

精神的なサポート

ーー前向きな気持ちでリハビリに取り組むためには、周りからサポートがあると心強いですよね。
 
そうですね。
ご家族の方がしっかりとコミュニケーションをとると、被害者の方の精神的なケアにつながります。
「誰かに相談したい」「◯◯について不安がある」といった際には、被害者支援団体や機関があるので、うまく活用できると精神的負担も軽減されるでしょう。
また弁護士などもうまく活用できると精神面で強い味方になってくれます。
 

家族のサポートの重要性

被害者の方がリハビリに専念できるのは、ご家族のサポートがあってこそです。
事故後は、被害者本人だけでなく、ご家族も悲しい思いをしています。
お互いにしっかりと話し合い、感情を共有して理解を深めることで、事故後のうつやPTSDといったリスク対策にもつながります。
仕事を休んだり介護士を雇ったり、ご家族がサポートをしていくうえでかかった費用は、損害賠償として請求できる可能性が高いので、詳しくは弁護士にご相談ください。
 

被害者支援団体の紹介

被害者支援団体やコミュニティも、リハビリ中の心の支えとなります。
同じ経験をもつ人々と交流することで、情報交換や励まし合いができます。
 

  • ・交通事故被害者支援センター
  • ・交通事故被害者家族ネットワーク

 
などが代表的な団体です。
公的機関が扱ってる被害者支援サービスを利用すれば、心のケアはもちろん法的支援も受けられます。
具体的には次のような機関があります。
 

  • ・交通事故相談所
  • ・公益財団法人日弁連交通事故相談センター

 
被害者支援団体について詳しくは別の記事でも解説しているので、こちらの記事を参考にしてみてください。
 

その他精神的負担を軽減させるには

事故後は、加害者や保険会社とのやり取りや手続きで追われてしまい、交渉や手続きが滞ってしまうとさらに精神的負担が増え、安心できません。
前向きな気持ちでリハビリに取り組めるように、手続きや交渉面はしっかりと対応しておくことが大切です。
1人で抱え込むのは大変ですから、弁護士など専門家に依頼することで安心して治療に専念できます。
保険会社の担当者には、かなり高圧的な言い方をする人もいます。
保険会社との連絡や交渉を弁護士に依頼すれば、心の負担を軽くすることができ、しんどさも軽くすることができます。
 

リハビリと復活まで

ーーリハビリに取り組むためには、前向きな気持ちになれるように本人の努力と周囲からのサポートが必要なのですね。リハビリは具体的にどのようなことに取り組むのですか?
 
リハビリの目的は、交通事故によって失われた機能を回復し、日常生活に復帰をすることです。
具体的には、痛みの軽減、可動域の拡大、筋力の向上などです。
頸椎や腰椎など神経の集まっている箇所が損傷を受けると痛みが長期化しやすく、仕事や日常生活に支障がでるため、しっかりとリハビリに取り組みましょう。
内容としては、マッサージやストレッチ、理学療法による処置に加えて、電気や温熱刺激などの消炎鎮痛処置を並行して行うことがあります。
むちうち後、首の痛みなどの神経症状が残る場合は、後遺障害認定を受けることで、後遺障害慰謝料を請求できます。
医師がリハビリの必要性を認める期間については、通院費や治療費は相手方の負担になるので、最後までしっかりと治療をやりきりましょう。

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