停止中に追突されて玉突きとなり前の車に追突、14級の後遺障害と認定された事例 ｜奈良の交通事故弁護士相談 高の原法律事務所

１．事故状況

Aさんが自動車道の入り口で、前の車に続いて停止していたところ後続の車に追突されました。Aさんの車は玉突き状態で前の車に追突しました。

この事故で、Aさんの車は全損となり、Aさんは頚椎捻挫、腰椎捻挫の傷害を負いました。

２．相談のきっかけ

Aさんは今後の対応について知りたいと思い、事故直後に当事務所のホームページを見て相談に来られました。

Aさんは弁護士と面談の後、人損についての示談交渉を弁護士に委任されました。

３．弁護士の活動

弁護士は事故の状況を確認するために、加害者側保険会社から事故証明書、修理見積書、車両評価書類、事故現場図面等の関係資料を入手しました。

Aさんは治療を続けましたが、事故から半年後に加害者側保険会社は治療費の支払いを打ち切ると通告してきました。弁護士は、加害者側保険会社に治療の継続を申し入れましたが、相手側保険会社は治療費の支払い継続を認めなかったので、Aさんに自費での治療継続を勧めました。弁護士としては、この費用は示談交渉において加害者側保険会社に請求することになります。

Aさんは事故後8ヵ月で症状固定となり、弁護士は医師の診断書やMRI画像等の資料を揃え、自賠責調査事務所に対し後遺障害認定の被害者請求をしました。

自賠責事務所はAさんの後遺障害を14級と認定しましたので、弁護士は加害者側保険会社と損害賠償についての示談交渉をしました。

４．弁護士関与の成果

休業損害について、加害者側保険会社はパート勤務として0円を提示していましたが、弁護士は家事従業者（主婦）であることを立証し、損害金を得ました。

逸失利益については、加害者側保険会社は労働能力喪失期間を3年と主張しましたが、弁護士は4年を主張し、認めさせました。

示談交渉の結果、損害賠償金額は72万円アップしましたが、治療費を除く実質的な損害賠償金としては２９％のアップになりました。

損害賠償金の内訳

５．弁護士の所感

示談交渉においては、休業損害や逸失利益の算出方法で弁護士と加害者側保険会社の主張が対立することがあります。

休業損害や逸失利益は本人の所得金額を基礎に計算します。主婦の場合は、女性の平均給与（年収360万円程度）を使って計算します。パートをしているからとして、パートでの所得を使われると休業損害や逸失利益は著しく低い金額になります。

　　　弁護士に示談交渉を委任すると、弁護士は委任者にとって一番有利となる条件を使って加害者側保険会社との示談交渉を行います。

加害者側保険会社のペースに乗せられないためにも、弁護士のアドバイスを聞いたり、弁護士に示談交渉を委任することは被害者にとって有効な手段と言えます。