交差点で直進中に信号無視の車に衝突され負傷し救急搬送され、14級の後遺障害が認められた事例 ｜奈良の交通事故弁護士相談 高の原法律事務所

１．事故状況

Aさんが交差点で信号待ちをして、青信号になったので直進したところ、右側から赤信号を無視した車が交差点に高速で進入してきて、Aさんの車に衝突しました。

この事故でAさんの車は大破し、Aさんは頭部、頚椎、腰椎、腰部、臀部を負傷し、病院へ救急搬送されました。

Aさんは、整形外科に通院し、治療やリハビリを続けました。

２．相談のきっかけ

Aさんは治療・リハビリを続けていましたが、事故から６か月経過したころ、加害者側保険会社が、症状固定として治療費支払いの打ち切りを伝えてきました。

Aさんはまだ治療が必要と思っていたので、今後どのように対応すればよいかを弁護士に相談したいと思い、当事務所のホームページを見て弁護士に相談にこられました。

弁護士と面談の後、Aさんは加害者側保険会社との今後の交渉を委任されました。

３．弁護士の活動

Aさんは自費で治療を継続し、事故から1年後に症状固定となりました。弁護士はAさんの後遺障害の資料を揃え、自賠責損害調査事務所に後遺障害認定の被害者請求を行いました。

弁護士は、Aさんの腰椎のMRI画像には椎間板の変性と膨隆が見られ、Aさんは腰部から下肢にかけての疼痛、痺れが発生しているので、「局部に頑固な神経症状を残すもの」として12級の後遺障害に該当すると主張しました。

自賠責調査事務所は頚椎・腰椎の障害について、変性は認められるものの骨折や脱臼等の外傷性の異常が認められないが、Aさんが腰痛や痺れを事故直後から症状固定まで訴えているので「局部に神経症状を残すもの」として、後遺障害14級と認定しました。

この結果を受けて、弁護士は、Aさんの損害賠償金額を算定し、加害者側保険会社と示談交渉を開始しました。

４．弁護士関与の成果

４．弁護士関与の成果

Aさんの後遺障害が認定されたので、Aさんが自費で支払った治療費は、損害賠償金として支払われました。

示談交渉の中では通院慰謝料や休業損害について加害者側保険会社と金額の違いがあり、弁護士は粘り強く交渉し増額させました。当初は保険会社は治療費打切り後、Aさんが自己負担した治療費を賠償に含めていませんでしたが、弁護士が交渉した結果、これも治療費として認めてもらいました。また、休業損害や通院慰謝料も裁判基準に沿った内容で和解できました。

損害賠償金の内訳

５．弁護士の所感

被害者が治療を継続したいと思っていても、加害者側保険会社は治療費支払いの打ち切りを通告することはよくあります。

十分な治療をするために、治療費支払を打ち切られたあとは自費で治療を継続し、自賠責に請求することも一つの手段です。Aさんは事故後の後遺症に苦しんでおられましたが、賠償金が納得のいく内容となり、精神的に慰謝された部分は大きいようでした。

弁護士は、被害者が十分な治療を受けられ、事故に対する正当な損害賠償を受けられるように、被害者の要望を聞いて出来る限りの手を尽くします。

交通事故の被害者になってしまった場合は、出来るかぎり早い段階で弁護士に相談されるのが良いと思います。