渋滞で停止中に追突され負傷、むち打ちや打撲の傷害を負い、14級の後遺障害を認定された事例 ｜奈良の交通事故弁護士相談 高の原法律事務所

１．事故状況

Aさんが助手席に乗っていて、渋滞のため停車していたところ、後方から来た車に追突されました。追突の衝撃は非常に強く、後部は大きく損傷しました。

この事故で、Aさんは頚椎捻挫、腰椎捻挫、頭部及び腰部打撲、両肩甲部挫傷の障害を負いました。Aさんは頸部痛、腰部痛が続き整形外科へ通院して治療を続け、事故から９か月後に症状固定となりました。

２．相談のきっかけ

事故から４カ月ほどたった頃、Aさんは当事務所を訪問され、弁護士に相談されました。相談後、Aさんは今後の対応を弁護士に委任されました。

３．弁護士の活動

　　　Aさんは痛みが強いので、整骨院で施術を受けることを希望し、加害者側保険会社の担当者の了解を得て通院していましたが、後になって担当者が施術は認められないと通告してきたので、弁護士は一定期間の施術が認められるよう交渉し、保険会社に認めさせました。

Aさんが症状固定になったので、弁護士は自賠責調査事務所にAさんの後遺症認定の申請をしました。

Aさんは自覚症状として頸部痛、腰部痛、握力低下があり、MRI画像では頚椎に椎間板腔狭小化および骨棘形成が認められました。後遺症診断書では、「頸部～左上肢にかけて頑固な神経性疼痛が残存した。腰部に局所疼痛を残した。」とされていました。

弁護士はこれらのことから、Aさんの症状は、「局部に頑固な神経症状を残すもの」として12級の後遺障害に該当すると主張しました。

自賠責調査事務所は審査の結果、頸部痛について症状経過や治療状況を勘案すれば、将来においても回復が困難と見込まれる障害ととらえ、「局部に神経症状を残すもの」として14級9号に該当するとしました。

　後遺障害の認定に伴い、弁護士は相手側保険会社と交渉を行いました。

４．弁護士関与の成果

　　　示談交渉においては、保険会社と交渉の結果、和解が成立しました。弁護士は、休業損害、通院慰謝料と逸失利益について相手側保険会社と交渉し、妥当な金額を認めさせました。

弁護士の交渉により、損害賠償金額は９６万円（約２６％）アップしました。治療費、交通費を除外した手取りの金額では約４１％アップとなりました。

５．弁護士の所感

示談交渉において、加害者側保険会社は当初、通院慰謝料と後遺障害慰謝料について、裁判基準の８０％の金額を提示しました。

これに対し、弁護士は裁判基準の金額を主張し、この金額を認めさせました。交通事故の示談交渉に慣れていないと、加害者側保険会社の提示する金額の算出基準が正当かどうかの判断が付きません。相手の提示案をそのまま受け入れると、思いがけない損失を招く可能性もあります。

弁護士は多くの交通事故の示談交渉を経験していて、加害者側保険会社との交渉に熟練しています。

被害者が、示談交渉においてどのように対処したらよいかについて悩みがあるのであれば、弁護士に相談されることをお勧めします。

弁護士は必ず有用なアドバイスをして、示談交渉が円滑に進むように手助けできます。