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解決事例

右折専用信号に従い右折時に、信号無視の直進車に左側面に衝突され、むち打ちになった事例

1.事故状況

Aさんが交差点で矢印信号に従い右折していたところ、信号無視の直進車がAさんの車の左側面に衝突しました。この事故で、Aさんはむち打ちとなり、5か月の治療を余儀なくされました

2.相談のきっかけ

事故後3か月が経過する頃から、加害者側の保険会社からたびたび治療の打ち切りを求められるようになりました。Aさんは、治療を継続したかったのですが、保険会社との応対が精神的苦痛になり、5か月で治療を打ち切ることに承諾してしまいました

Aさんの治療打ち切り後、保険会社は損害賠償金の提示をしてきましたが、Aさんにとってその金額はあまりにも低額で納得できず、弁護士に相談され保険会社との交渉を委任されました。

3.弁護士の活動

弁護士は、加害者側保険会社にこの件を受任したことを通知し、事故証明書や被害者の診療記録を請求しました。取り寄せた記録を分析して、加害者側保険会社に慰謝料の増額を要求しました加害者側保険会社は1割程度の増額を提示しましたが、Aさんの希望する金額には達しませんでした。

弁護士は、日弁連交通事故センターの示談あっせん制度を使って交渉することにしました。弁護士は、加害者の過失が100%であること、Aさんが治療のため仕事に大きな差しさわりがあったこと、保険会社の強引な治療打ち切りによりAさんが十分な治療を受けられなかったことなどを理由に慰謝料の増額を主張しました。

4.弁護士関与の成果

弁護士は、このあっせん制度により加害者側保険会社と厳しい交渉を行い、相手方保険会社も歩み寄りを示し、Aさんの希望する金額を支払うことに同意しました。これは当初の加害者側保険会社の提示額の48%アップになります。

 

損害賠償金額の内訳は

治療費、交通費等 73万円
通院慰謝料    85万円
小計 158万円

 

 

5.弁護士の所感

Aさんのように、治療の継続が必要にも拘らず、加害者側保険会社から打ち切りを強く言われ、保険会社の担当者との交渉が不愉快で、やむなく同意したものの大きな不満を持っておられる場合も多々あります。

更に示談交渉で、非常に低い慰謝料の金額を提示されると精神的に大きな苦痛となります。このような場合、保険会社の担当者と直接交渉して増額を求めるのは、このような交渉に不慣れな被害者にとって非常に困難なことです。

損害賠償額算定には裏付けとなる基準が存在しますが、保険会社が使用する基準は自社独自のものもありますので注意が必要です。弁護士が扱う場合は、裁判基準の数値を使って損害賠償額を算定し保険会社と交渉します。

また交渉が行き詰まったとき、弁護士は公的な機関を使ったあっせんや調停の方法も使えます。最終的には、裁判において要求の正当性を訴えることもできます。

特に、任意保険の弁護士特約を使えるのなら、早い段階で弁護士に相談して、被害者にとって最善の策をとることをお薦めいたします。

Aさんも、弁護士特約を利用して、弁護士に委任することにより最終的に納得できる慰謝料を得ることができました。交通事故の被害者になったことは不運なことでしたが、納得できる示談交渉で終われたことは幸いでした。

 

弁護士 坪田 園子

高の原法律事務所

所長 坪田 園子

代表弁護士である坪田園子は、「顔の見える関係」を何より大切にしております。依頼者とは、必ず直接お会いして、お話をじっくりとお伺いしたうえで事件をお受けしております。奈良の高の原という奈良の郊外で、地域密着の依頼者対応をモットーとしております。最初は不安な顔で相談に来られた方も、無事に解決した後は、笑顔になって帰られます。一人でも多くの方の笑顔が見られるように精進致します。ぜひお気軽にご相談をくださいね。

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