解決事例
バイクで交差点を直進中に右折車と衝突、頚椎捻挫、左膝挫傷、右手部捻挫などの負傷をした事例
1.事故状況
Aさんがバイクで交差点を直進していたところ、右折レーンで待機していた車が判断を誤り右折を開始し、Aさんは避けきれず車と衝突しました。Aさんはバイクと共に転倒し、救急車で病院に搬送され治療を受けました。
この事故で、Aさんは頚椎捻挫、左膝挫傷、右手部捻挫などの怪我を負い、11日入院した後に退院し、通院して治療を継続しました。
2.相談のきっかけ
Aさんは学生であり、家族の方のBさんは、これから加害者側保険会社との示談交渉をするにあたり、どのようにすべきか知りたいと思われ、当事務所のHPを見て相談に来られました。
3.弁護士の活動
弁護士と面談の後、親権者であるBさんはこの件の解決(人損・物損)を弁護士に委任されました。弁護士は直ちに加害者側保険会社に対し、事故証明書、修理見積書、時価計算書、車検証写しなどの事故関係資料を請求して取り寄せました。
Aさんの治療は長引き、事故後7か月で症状固定となりました。Aさんには左下肢の感覚障害、知覚障害、痺れが残り、腰椎分離症の診断を受けた腰部では、後屈、右屈、左屈で可動域が狭くなっていました。
これらの後遺症について、弁護士は診断書、画像データを添付し、自賠責調査事務所に後遺障害の認定を申請しました。
残念ながら、画像に事故による骨折や脱臼が認められないとして、自賠責調査事務所はAさんの後遺障害を認定しませんでした。AさんもBさんもこの決定を受け入れることはできず、異議申し立てを行うことにしました。異議申立には時間がかかることを考慮して、弁護士は物損と人損の治療費や通院慰謝料についての示談交渉を行い成立させました。
異議申し立てに先立ち、弁護士は新たに治療担当医師に意見照会を求め、その意見書などを根拠として、自賠責調査事務所に対して異議申し立てを行いました。
自賠責調査事務所は異議を認めず、弁護士は更に自賠責保険・共済紛争処理機構に対し、認定の変更を求める申し立てを行いました。
この申し立ても却下されたので、弁護士は加害者側保険会社との示談交渉を開始しました。この時点で、事故から1年11か月が経過していました。
4.弁護士関与の成果
過失割合については、加害者側保険会社は85:15を主張していましたが、弁護士は加害者の注意義務違反の割合が大きいとして、90:10を主張し、認めさせました。
損害賠償金額の内訳
治療費、交通費等 | 80万円 |
休業損害 | 27万円 |
入通院慰謝料 | 135万円 |
合計 | 242万円 |
過失相殺(10%) | -24万円 |
218万円 |
5.弁護士の所感
Aさんはバイクごと跳ね飛ばされ大怪我をしました。症状固定後も痛みがでたり、運動機能が低下したり後遺症がありました。
後遺障害認定の申請をしましたが、骨折のようにはっきり画像に残らないものはなかなか認定されません。本人にとっては明かに後遺症があるのに、後遺症が認定されないことは到底受け入れられません。
家族の方とも相談し、自賠責調査事務所への異議申立、自賠責保険・共済紛争処理機構への認定の変更申立とできる限りの手を尽くしました。
残念ながら決定を覆すことはできませんでしたが、あらゆる手を尽くしたと言うことで、Aさんも家族の方も結果を受け入れることができました。
弁護士は被害者の立場に立ち、あらゆる手を尽くして、被害者の受けた被害を可能な限り賠償することを加害者に求めます。
この場合、時間や費用がかかりますが、自動車保険に弁護士特約を付けておくことで費用のことは心配せずに交渉や手続きを進めることができます。
高の原法律事務所
所長 坪田 園子
代表弁護士である坪田園子は、「顔の見える関係」を何より大切にしております。依頼者とは、必ず直接お会いして、お話をじっくりとお伺いしたうえで事件をお受けしております。奈良の高の原という奈良の郊外で、地域密着の依頼者対応をモットーとしております。最初は不安な顔で相談に来られた方も、無事に解決した後は、笑顔になって帰られます。一人でも多くの方の笑顔が見られるように精進致します。ぜひお気軽にご相談をくださいね。