状況別【裁判をする場合】
6 裁判をする場合
保険会社との示談がまとまらない場合は、裁判をして決着をつけることになります。被害者側が妥当な金額の交渉をしていても、保険会社が妥協しないか、過失割合の話し合いがつかないなど、示談がどうしても成立しない場合には、裁判になります。
また、保険会社が治療費打ち切りをした後も、被害者が治療を継続していると、保険会社から「債務額確定訴訟」や「債務不存在訴訟」が被害者に対して起こされる場合もあります。
裁判になると、すべては証拠を挙げて主張立証をしていく必要があります。主張が通れば、裁判基準による判決を受けることができます。
この段階になると、被害者本人での対応は困難となりますので、弁護士に依頼することが前提となります。
裁判では、保険会社もこれまで認めていた損害項目を、一転して否定してきたり、事実関係を争ってくることもあります。場合によっては、被害者の人格攻撃ともとれるような主張を行うこともあります。
裁判では、保険会社は自らの主張を100%主張してきますので、被害者としてもそれにいちいち反論をしていく必要があります。裁判は、最低でも解決までに1年はかかり、被害者にとって相当な労力を強いられます。
したがって、被害者が裁判までするのは、ギリギリまで保険会社と交渉して、それでも保険会社の回答が全く納得できない場合に選択することになります。